2012年5月14日月曜日

お子様カレー


「お母さんありがとう」
真っ黒によごれた手に紫のカーネーションを娘から渡された。
夕食は夫の手ほどきでバーモントカレー(甘口)を作ってくれた。
じゃがいもとにんじんは自分でむいたと初めての料理制作に満足げだ。
上げ膳据え膳にホームドラマのような家族団らん。まさか自分にこんな日がくるとは・・・

妊婦だつた頃の私は酷暑と胎動の恐怖、10年以上飲んでいる抗うつ剤と眠剤を止められ
「薬、薬・・・」とつぶやきながら錯乱状態のなか24時間制作を続け100号を5枚は軽く仕上げた。
(けして人様に見せられるものではありませんが)
よく何事もなく生まれて来たものだと感心している。
精神的な苦痛から解放され出産の苦痛はむしろ快感さえ覚えた事を思い出す。

しかし問題は産後だった。
体調の変化か環境の問題か、今まで飲んでいた薬が効かない。あらゆる薬をためし
その副作用に悩まされ、酷い嘔吐と頭痛・ろれつが回らなくまっすぐ歩けない。
また、我が子をベランダから落としたくなる衝動とその遺体をビニール袋に処理している
幻覚に悩まされ、壁に額を何時間も打ち続け流血しその痛みで我に返るといった日が続いた。

そんな中、思いついたのが深夜のマラソン。
皆が眠りについた後、3〜4時間走り続けへとへとで布団に入る日を繰り返し
8か月後、22キロの減量と不眠を克服した。その後睡眠がとれるようになった為か精神面も回復した。

あれから4年。何度となく幼い娘に首をくくったり、流血したり、暴力など見せてしまったが
じつに素直に成長してくれた。逆に「ママお薬飲んだ?」などと気を使う事にも心が痛む。
何はともあれ、これからも 皆に助けられながら愚直に生きるしかないと思った母の日だった。

2012年5月6日日曜日

介護日記VOL.3

   
           義母は63歳で脳内出血で倒れてから17年間ベッドでの生活。最近は肺癌とも闘病中



       特養での昼食、大腸癌もやった母にはきざみ食。だいたい全種類1口ずつ食べて終わりの様子



かつては、寝たきりの義母を86歳の義父が面倒をみていて、いわゆる老老介護。
そのうち父が認知症になり、あっというまに進み
夜行性になり昼夜の感覚のなくなった父の行動に仕事もままならぬほど家族が振り回されました。

シヨートステイにいれると、施設のヘルパーをなぐり窓ガラスをはじから割ってしまい、今後のステイを断られてしまい
本人の話によると「家にかえりたかつた」とのこと。
結局、自宅でめちゃくちゃな日々のもとどんどん凶暴になり、机の上に包丁を置きだし
ヘルパーさんの顔も忘れはじめ「最近しらない女が出入りしているから何かあったら使う」と。

最終的には、誤嚥性肺炎の連続で強制入院。はじめはベッドに縛られていたようだ。
8か月点滴で生き延び、亡くなるまぎわには穏やかな顔になり「腹へったなー」などといっていたようだ。

1昨年の夏、亡くなったが家族は本音のところ「終わったね」という言葉が出た。
本人の意思で千葉大の検体にだした。
亡くなってまもなく博全社が引き取りに来て、夫と私の2人で見送った。

2012年5月5日土曜日

伊豆アートフェスティバルに行って来ました。


私の大好きな陶芸家の須藤永子さんのお宅を解放し作品展示。
洒落たディスプレイと居心地のいい空間にすっかり長居させて頂きました。
(下は庭での展示)



家族の休みが合う事がめったにないことだったのでGWに伊豆高原に行くという強行手段に出た。

朝6時に千葉を出て目的地に着いたのが14時。3か所ほど展示を見て、現地の不動産の方のおすすめの
お店でお腹いっぱい食事をし、再度須藤さんのお宅に行き温泉まで入れて頂き娘はすっかり自宅感覚
でゴロゴロし、長々と世間話をしてしまい失礼して来てしまったなと反省しきりの1日だった。

しかしGWを自分なりに満喫したのは中学生のとき以来かも。
現在、認知症になった父もキンジスになった弟も、もちろん私も恐いものなしだったな。
みんなパワフルだったな。
でもあのころに戻りたいとは思わない。
現実を受け止め、自分自身生まれ変わっていかなくてはならない。




2012年5月3日木曜日

ARTKYOTO2012に参加して

ホテルモントレ京都の402号室をそのまま利用


ホテルの窓辺から六角堂が見えました。


さすが京都。レセプションに舞子さんが来ていました。



会話する事になれてない為、やたらかんでしまって 説明するのに四苦八苦しましたが、良い体験をしてきました。

20年ぶりの京都は素敵でした。
年齢に関係なく普段着のように着物を来ている方が多いし
個人で開いているお店も個性にあふれ、ディスプレイが魅力的で
東京にはない空気が流れていました。

晩にはオーナーの友人のТさんの紹介で「かもめ」という割烹に
連れていって頂き、
食材から器まで凝った料理に感銘を受けました。

初参加の為、画廊に迷惑をかけるのではと不安でしたがそこそこに作品も出て(画廊さんには不満かも)勝手に満足しています。

最後にかたづけ後、残った物同士で反省会をしていたら新幹線に乗り遅れ、長距離バスで帰って翌朝7時に東京に付き
8時から介護の仕事。パニックの中、携帯電話を無くし最後の最後でコケました。

2日後に携帯は手もとに帰って来ました。